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昨日8月7日は「自分史の日」だった。

私はこの日を制定した一般社団法人「自分史活用推進協議会」に自分史活用アドバイザーとして所属している。私も昨年、このなかの企画として「ターニングポイント」というトークイベントを開催させてもらった。

同協議会では、毎年この自分史の日に、一般の方や私をふくめた全国の自分史活用アドバイザーが集合して「自分史まつり」なるイベントを開催している。

昨日その席で、朝日新聞の自分史事業で書いている自分史活用アドバイザーのSさんが「どうしても聴いてほしい話があります。」と話した、ある方の自分史エピソードを紹介したい。
 
あるとき「ガンで余命3ヶ月の妻の自分史を取材・代筆してほしい」というご主人からの依頼がSさんにあった。
 
大急ぎで取材を始めたところ、ベッドに寝たきりで、死を待つばかりだった奥さまが、日々日々生気を取り戻していく様子が手に取るように分かったという。
 
しかしそんなある日、ご主人から「Sさん、早く病院に来てください」と連絡があり、Sさんは「あんなに元気になってきたのに、まさか急に…」と病院に急行したところ、ご主人が満面の笑みで待っていたそうだ。
 
怪訝に思ったS氏が事情を聞くと、医師が「最近になって数値がとてもよくなってきて驚いています。ついては、少しでも安心してもらうために、一時退院してお家で残りの時間を少しでも安らかに」とのこと。
 
そうして彼女は死の直前まで自宅で過ごし、自分史は完成した。
最後は病院に入院して息を引き取ったのだが、その手に完成した自分史を握っての安らかな最期だったという。
 
人は誰でも自分の一生を精一杯生きている。
それがどういうものであっても、生きている以上、その人にとって幸せな瞬間が必ずあるはず。
 
そして自分史は、その人の想像とは全く別の意味で、他者の生きる勇気やパワーになることが多々あるのだ。
S氏のこのエピソードは、改めて自分史のもつ力を感じさせてくれた。
 

その自分史について簡単に取り組める「自分史入門講座」を9月1日(土)に横浜で開催する。
13:00〜15:30の2時間半で、自分史とはどんなものか、またその魅力についてお伝えしつつ、ワークを通じてみなさんにも簡単な自分史を話していただく体験講座だ。

どんな方がどんなエピソードを聴かせてくれるのか、今からとても楽しみにしている。お時間のある方はぜひお越しください。